国会図書館ってどんな仕事?
総合職・一般職
国会図書館は国会に属する公共機関ですのでそこで働く国会職員は特別職の国家公務員になります。
中央の図書館・関西館・国際子ども図書館の他に支部図書館が27館あります。
国立図書館での主な仕事は調査業務・司書業務・一般事務の3つに分けることができます。
調査業務では調査・立法考査局が主となって国会で決められた法案を分析したり国政審議と関係の深い政治・経済などの調査をします。
司書業務は日本でただ一つの国立図書館を保持すべく膨大な量の資料を収集・整理・保存して過去・現在を未来へと伝える責任があるため、集めた資料を基に国民へ公開したりデータベースを作成したりします。
もちろんそれぞれの地域における図書館と同じ役割もします。最近はデジタル化にも力を入れており、理系で機械に強い人材も求められています。
一般事務は調査業務と司書業務をサポートする役割をします。方針を企画したり予算を管理し、行政や司法各部門と連絡し合って業務を進めていきます。
職員は定員が決まっており、欠員が出た時のみ採用試験を行います。
総合職を受験する人たちは大学院卒が多くそれでも100倍をこえる競争率でとても難しい採用試験になります。
総合職を受験する場合、特例制度があり総合職で合格しなくても一般職の受験者として取り扱ってもらうことができます。
特例制度を利用してもしなくても合格不合格に影響はありませんので、総合職を受験する際には特例制度を利用したほうがより安心です。
総合職は一般職と比べると受験科目も多く、より難関になっています。
英語については総合職も一般職も内容は同じです。どちらも語学力は必要とされています。総合職では政策の企画・立案に携わるためそれに応じた能力があるかを重視して採用を決定します。
国立国会図書館東京本館・国立国会図書館関西館・国立国会図書館国際子ども図書館は協力して業務を行っているため、総合職・一般職に関わらず職員の異動があります。
一般職高卒
国家公務員特別職である国会図書館職員は、国会図書館にある様々な分野の本の整理・保管といった司書業務や国民に情報公開するためのデータベースの作成・政治家から依頼が来た時には調査を手伝う仕事をしています。
国会図書館には日本にほんのわずかしかしかない国宝に認定されるほどの書物もあるので、本が好きな人にとっては貴重な本に触れ合うことができるとても楽しい仕事です。
日本国内で出版された本は全て国立図書館に納本しなくてはならないという決まりがあり、膨大な量の本が国会図書館に集まってきます。
そのため探している本が自分の地域にない時に最後のよりどころとして国会図書館を利用する人が多いようです。
一般公務員と違うところは試験に合格したら必ず採用されるという点です。
国会図書館では欠員が出た場合のみ人員を補充するシステムを取っており毎年決まった人数を募集しているわけではないので採用試験はとても難関です。
実際平成24年、25年、26年は試験が実施されませんでした。欠員が出たとしても一人や二人と言ったものですので、採用枠は少なくとても倍率が高くなっています。
図書館で司書をすると言っても国会図書館では司書の資格は特別必要ではありませんので、司書の資格がない人でも受験することができます。
地域にある図書館と国会図書館の大きな違いは本の貸出業務がないというところにあります。
資料を保存するというのが国会図書館の仕事ですので個人への貸し出しは原則として行っていないのです。コピーを取る際にも受付で申し出なくてはなりません。
一般職高卒では一般事務を担当することが多いようです。そのため、的確にミスなく事務処理が行えるかという能力を重視しています。
勤務地は国会図書館がある東京都か京都のどちらかになります。
給料は総合職よりも一般職の方が少なく、出世も総合職のスピードには追いつけません。ですが一般職も本人の努力次第で昇進するチャンスがあります。