国税専門官
国税専門官は、税金に関するスペシャリストです。
税に関する仕事、たとえば国税局であったり税務署であったり、国の財政に直接的に関わるような機関で働いています。
元々は男性中心ではありましたが、昨今では女性も増えてきているようです。それは国税専門官のみならず公務員全般的に言えることですね。
その名の通りかなり専門的な知識が必要なため、なるのは難しいです。職務自体も特殊であり、その分収入も他の公務員より1~2割程度多いようです。
国税専門官はその中でも大きく国税調査官・国税徴収官・国税査察官の3つに分けられます。
そこからさらに扱う税金によって、直接中央税か間接中央税に分けられます。
国税調査官は調査役であり、税金の申告などがちゃんと行われているのかなどを確認することや、その申告に必要な書類の書き方や手続きの仕方などを教える仕事です。
3つの中では一番納税者と関わる機会が多い役割と言えるでしょう。
確定申告というものが行われるのが2月~3月頃となり、その時期が一番多忙となります。その他の時期は上記のように納税者からの問い合わせの対応や相談に乗ったりします。
地方出張も場合によっては行うことがあるようです。
国税徴収官は徴収を促す役。滞納者のところへ連絡したり場合によっては直接赴いて税金を徴収します。
納税者はそれぞれ事情があることも多いので、家族構成や勤務環境、また現在の資産などを公的に調べ、現実的な納税方法を一緒に考えることも仕事のうちとなります。
払えるのに払わなかったり、逃亡をくり返すような悪質なケースの場合は、特別国営徴収官という役割が登場します。
たまに耳にする差し押さえといった厳しい措置はこの特別国営徴収官が、国税局の局長から命を受けて実行されます。
国税査察官は、脱税対策機関です。脱税の疑いが濃厚な被疑者の身辺を調査し、時には家宅捜索も行って証拠をつかみます。
個人であれ会社であれ脱税は立派な犯罪。摘発し、裁判所行きとなるわけです。
あの手この手で脱税を試みる被疑者にぶれずに対抗するべく、精神力を強く持ち、冷静で論理的な行動が求められます。
税金のことばかりではなく法律についても深く学び、悪滅するくらいの気持ちで職務に従事することとなるでしょう。
国税専門官として長期で勤めていると、受験をしなくても税理士に慣れるという裏ワザがあります。
なのでただでさえ安定の公務員ではありますが、いざとなれば税理士として独り立ちすることも容易であり、収入面安定面将来性の3本柱がバッチリな仕事と言えるでしょう。